川端松原「蜃気楼」にて、ビジネス談義

ビジネス・スクールを一緒に卒業した一期生のK氏、実は高校で同級生であり、そんなことから高校時代の共通の友人のU氏を含めて3人で会おうということになった。

選んだのは、一度行ってみたかった川端松原付近の「蜃気楼」。随分と前にグルメ師匠に紹介を受けた店で、妻は何度か足を運んだようであるが、私は未体験であった。
で、この日ようやく念願がかなった。

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(今回の写真は、料理の写真も含めて、当地の光量の関係でかなり暗めの仕上がりwith手振れ、になっています。基本的にフラッシュは使わないので。)


料理は後ほど紹介するとして、まずはこの会合で感じたことを。

①ビジネスに対する自分の視野の狭さ
K氏もU氏も営業やコンサルの立場で自分の会社の外界と接してきた人々である。
私と言えば、13年以上に亘って間接部門Only。外界と接する機会が比較的少ない間接部門に長くいすぎると井の中の蛙になってしまう。生きている世界、見ている世界が狭すぎる。ビジネス・スクールで色々な世界を見てきたが、やはり座学での世界に過ぎない。
13年間経理畑一本というと、経理のプロと表現されるのであろうが、本来の生きたビジネスを知らないまま、視野が狭いままで、真のプロとは言えないだろう。本来のプロとは、その分野での専門性とともに、ビジネス全体について大局的な見地から判断し行動できる能力を兼ね備えているべきである。
自分をもう一度見つめなおす実にいい機会をいただいた。

②ITについていろいろ
日本のソフトウエアの質の低さに対する指摘は、なるほどと頷かされた。
確かに日本が誇るモノの品質に比べて、ITソフトの完成度たるや惨憺たるものと言えるであろう。とりあえず納期に間に合わせ、バグは発見次第治せばいいや、みたいな雰囲気が当然になっているような感じだ。内含するソフトウエアの不具合を原因とするモノの不具合・リコール・事故は増加傾向にあるようである。
年々複雑化するソフトウエア自体や技術者人材不足等の理由に甘んじて「未完成品」を世に出してしまう開発側と、その甘さを許してしまい安易に代金を支払って使ってしまっているユーザー側、両方に責任があると言えよう。ユーザーはもっと厳しい目で開発側に注文をつけるべきであるし、また、腕の良い技術者を養成すべく国自体が何らかの方策をとるべきではないだろうか。日本をIT後進国にしないためにも。

また、ITを入れるとなんでも上手くいく、とITを魔法の杖のように感じている経営者がいかに多いか、という話にもなった。あるいは逆に、他社も入れてるから我々も、という右へ倣え的経営者も同様に多数にのぼるであろう。
ITは経営戦略を支える最も重要なツールの一つであることは間違いない。しかし、ITを導入することと、ITを上手く使うことは別物である。あたりまえのことだが、ビジネスにおける戦略にどのように生かすのかが明確になっていなければ、宝の持ち腐れということになる。
昨年のビジネス・スクールの授業でも議論となった「ITを単なるモノとして扱うか?智恵として扱うか?」 この差が、経営者の資質を分ける重要なファクターになるであろう。年々コモデティ化するITをいかに新しい方法で使いこなせるか、というITのCapabilityを上昇させない限り、ビジネスにおいてITを源泉とした競争優位性を創出することはできまい。

③人材投資
日本のいわゆる「大手のすばらしい会社」における人材育成に対するコンセプト・投資額・投資方法に感嘆する。私の勤務先の器の小ささを再認識した。
米国外資系の100%子会社である私の勤務先のミッションは、日本において最小限の投資で最大の売上げをあげることである。本国からの要求をはじめ、勤務先の雰囲気も、はっきりと「売上増>人材育成」であると感じ取れる。それはそれで一つの考え方であろうが、中長期的に見て、最も重要な経営課題は良き組織文化の形成や人材育成であることは間違いないと私は信じている。社内における、ある種のエリート教育は絶対に必要である。
詳しくは書けないが、他社との比較において突きつけられる事実に、あらためて失望する。

④国際競争力が欠如した日本人
バンガロールのIT技術者や、業務委託で賑わう大連における中国人の能力などの話をした。
個人として世界に目を向け、世界と競争する気概、世界と競争できる能力・言語力をそろそろ持たないと近い将来必ず孤立して置いてけぼりを食らうぞ、日本人。

⑤魅力ある製品とは?
某世界的企業の徹底した生産管理技術の話を聞いたが、私にとってその会社の製品に全く魅力を感じない根本的な理由を見出せたような気がした。色んな意味で素晴らしい会社が作った、素晴らしい製品だし、実際にバカ売れしているが、個人的にはますますその会社の製品だけは買いたくないと思った。私にとっては、つまらない製品であることを再認識した。(あくまで個人的な感想。売れていること自体、世には受け入れられているということだが。)

そのほか、高校時代のバカ話をはじめ、色々な話で盛り上がった会であったが、そろそろ料理の写真をば。

上から、菜の花の酢の物(だったと思う)、時計回りに、烏賊の塩辛、そして、鴨肝の煮物。
個人的には、個性的な烏賊の塩辛が良かった。
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お造りの盛り合わせ。
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右は、豚の角煮。左は、和風ローストビーフ。
和風ローストビーフは、ものすごく美味しかった。和風ローストビーフというより、牛肉のたたき、というほうがピンとくる。肉の旨みが凝縮されていた逸品。
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野菜の天麩羅。
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右は、京芋の揚げ物、右は、豚しゃぶのサラダ。
京芋は弾力を楽しみながら咀嚼すると、程よい甘みが口の中に広がり美味。
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地鶏の炭火焼。(デジカメで撮ると、炭の色が青くなる)
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写真はないが、私がいただいた日本酒は黒龍であった。

ということで、旨し酒、美味し料理とともに、有意義な時間を過ごせたひとときでありました。
夜は単品メニューであるが、いただいたものはどれも素材が良く、美味。
おそらく、どのメニューをいただいてもはずれることはないだろう思わせるクオリティーでした。
Kさん、Uさん、またの機会を楽しみにしています。



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後日、ランチにも訪れてみた。
妻と妻の友人の3人で。

昼間の店舗。
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店内の厨房はこんな感じ。
近所のお婆さまらしき人がカッコよくカウンターへ。
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定食メニューは、日替わりのほかは、「○○気分」という名前に統一されており、○○には、例えば、天麩羅やお造りや野菜などが入る。
私がオーダーしたのは、「お造り気分」1000円。
味噌汁には湯葉の揚げたものが入っていて、なかなか美味。
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アップでどうぞ。
手前のお惣菜は、どうやら定食には共通しているようだ。なんでもない品々にも見えるが、どれもこれも美味しく丁寧に仕上がっている。特に印象に残っているのは、上品なちりめん山椒、そして、切干大根。
このクオリティーなら1000円という金額にはかなりのお徳感を感じる。
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女性二人はデザートを頼まなかったのに、私だけいただく。
苺と小豆と牛乳プリン。はい、もちろん美味しかったです。当然と言えば当然だが、牛乳プリンに人工的な香りや甘さがないのがよろし。
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なお、お昼のコース料理(2300円だったか?3000円だったか?正確には覚えていない・・・)は、仕入れの関係上、前日までに予約要とのこと。この場合、席も確保される。しかし、1000円の定食の場合は、席を予約することはできないようだ。

料理以外の特筆事項として、ここの店員さん(男性)の接客は絶妙であった。(夜も昼も。)
つかず離れずというか、常に気を配っていてくれるようで、しかもそれが出しゃばりすぎず、全く素晴らしいタイミングで声を掛けてくれたり、用件を聞きに来たりしてくれる。

会社の近くにこんな店があれば、毎日ランチに通うぞ!
っていうか、オフィス街にあれば行列確実でほとんど行けないか・・・。

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